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ベジタリアン?vol.2〜インドのダイバーシティーを垣間見る〜

 

前回の記事、「ベジタリアン?vol.1」では私のベジタリアンのお話をしました。

 

今回は、べべのベジタリアンについてお話します。私のベジタリアンとは根本が違うので、

全く違う話だと思ってください。

 

■インドのベジタリアン事情

 

 べべのお話に行く前に、インドのベジタリアンについて 簡単にご説明します。

 

よくインドはEUが1つの国になったようなものと言われる通り、民族・宗教・文化・言語が混同していますので、一般化が難しいことご了承ください。

 

インドの人口は、約13億人と言われており、日本の人口の10倍です。

そのうち”純粋な”ベジタリアンは20%といわれています。

 

そう、この時点で日本の総人口を超える人たちが純粋なベジタリアンですが、インドの総人口からみるとマイナーだということがわかります。

※純粋なベジタリアンとは肉、魚、卵を食べない人たちです。

 

では、この20%のうちどの宗教に所属している人たちが多いのかというとヒンドゥー教徒です。なぜヒンドゥー教で純粋なベジタリアンが多いかというと、カースト制度が関係してきます。4つのカーストレベルの上位にいけばいくほど純粋なベジタリアンが多いです。余談ですが、インドでは食べているのもので宗教・出身地・社会的地位がだいたい把握できます。

 

まとめると、インドの純粋なベジタリアンはマイナーであり、そのほとんどはヒンドゥー教の上位カーストの人たちであるということです。

 

もちろんこのご時世、ベジタリアン事情だいぶ派生的になっています。

以下で紹介する動画は、現代のインド若年層のベジタリアン事情が端的にまとめられています。全編ヒンディですが、言葉を理解する必要はないので、よかったらご覧ください。

 

【ベジタリアンタイプ】

  1. 純粋なベジタリアン。肉、魚、卵を食べない。カーストや地域によっては玉ねぎ、ニンニクも食べない。
  2. グレイビーは食べるが肉は食べない
  3. ヴィーガン。肉、魚、卵および乳製品を食べない。元々ヴィーガンはインドにはなかった習慣。今日の西洋のヴィーガニズムの影響で、インド人にも少しづつ広まっている。
  4. 決まった曜日だけベジタリアンになる。これは、ヒンドゥー教のある階層にみられる。
  5. ベジタリアンだが、ケーキに使用されている卵は食べる
  6. 家ではベジタリアンだが家の外ではノンベジタリアン。  

 

 

最後にインドの宗教人口をご紹介。

 

インドで正式に認識されている6つの宗教の分配率は以下の通り。

  • ヒンドゥー教(79.8%)
  • イスラム教(14.2%)
  • キリスト教(2.3%)
  • シク教(1.7%)
  • 仏教(0.7%)
  • ジャイナ教(0.4%)

歴史を遡れば、インドのベジタリアン事情にはジャイナ教や仏教では不殺生を説いていて、肉食は汚れたものとの認識も影響しています。

 

もっと、詳しく知りたい方はリンクの参考文献ご覧ください!

 

<出典>

MF - World Economic Outlook Databases(2018年10月版)

Indian Council of Cultural Relations (ICCR)

The myth of the Indian vegetarian nation - BBC

 

また、ウェブ上で「ベジタリアン インド」と検索するとそれなりに記事が出てきますが、その記事に書いてあるベジタリアンがインドの全てのベジタリアンだと思わず、「one type of vegetarians」というくらいの気持ちで捉えてもらえるといいと思います。

 

■べべのベジタリアン遍歴

 

出生      ベジタリアン開始

10代     オムレツを食べてみるが口に合わず 

2016年後半 玉ねぎを食べ始める

2018年後半 ニンニクを食べ始める 

 

 

予備知識ができるとべべがどの宗教のどのカースト層かわかりますね。彼は、ヒンドゥー教の最上位階層「ブラフミン」出身です。ピュアベジタリアンとして生まれました。

 

基本卵は食べませんが、昔1度だけ卵を食べたことがあるそうです。 オムレツがとてつもなく美味しそうに見えたからひと口食べてみたんですって。でもやっぱりお口に合わず吐き出したそうです。それ以降、目視できる卵料理は食べませんが既製品の卵を使用しているスイーツは

食べます。しかし自宅でケーキやクッキーを作るときはエッグレスです。

 

元々、べべのお家は玉ねぎとニンニクも食べませんが、私と出会ってからべべは玉ねぎを食べるようになります。そして、現在ニンニクの健康効果を知ってからはニンニクも食べるようになりました。

 

べべ曰く、食材のbenefitsを必要であればとる柔軟性も大事と言っています。しかし、彼は肉と魚は何があっても食べません。それは、宗教上の理由プラス食肉産業をサポートしたくないという理由と生き物をむやみに殺したくないからです。彼は、動物だけではなく、虫も殺さないほど元々生き物に対して「命」を強く感じている人です。

※ハエやゴキブリを家の中で見つけても優しくつまんで外に逃してあげます。瞬殺で木っ端みじんにする私とは大違いです。

 

■べべがベジタリアンな理由

  1. 宗教上の理由(文化・慣習)
  2. 食肉産業を消費者としてサポートしたくないから。(倫理・信念)
  3. 生き物を殺したくないから。(道徳的)

こう見ると私のベジタリアンとべべのベジタリアンは根本が違います。べべは自然に生まれたベジタリアンであり、私は作られたベジタリアンであるということ。彼は、欧米でベジタリアンを分類するときに使用される「ラクト・ベジタリアン」や「ラクト・オボ・ベジタリアン」という言葉は知りませんし意味もわかりません。

 

しかし、私たちに共通するのは2と3の理由。そしてこれらは、ヨーロッパのベジタリアンにも多い理由。

 

 

最後に私が思うに、インドのベジタリアンはライフステージで何度か変わるものだと感じます。べべがピュアベジタリアンから選択的なベジタリアンや外国では玉ねぎ、ニンニク、卵を食べるように、彼のお父さんや弟も同じような経験をしています。

 

昔は、義父と義弟も卵を食べていたそうです。しかし、現在お世話になっているヒンドゥー教の導師に出会ってから卵の摂取もやめたそう。それは、その導師が所属するお寺では卵、ニンニク、玉ねぎは禁じられているからです。 

 

個人、地域、信仰、カースト等様々な要因で彼らはベジタリアンであるのだと感じます。

私も含め、多くの欧米のベジタリアンとは違いより複雑で生活に根付いたものですね。

 

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